今でも心が痛む・・・
あれは６年前
緩和ケア病棟でエンゼルケア（死後の処置）をしていると、亡くなった患者さんの両足から黒い液体がどんどん流れ出てきた。
何これ～ (◎_◎;)！！
夜勤の相方の看護師さんとびっくりした。
直腸がん、両下肢のリンパ浮腫で下半身がパンパンに浮腫んでいた患者さんだった。
４０歳代男性で2人のお子さんは小学生。
痛みは薬でコントロールできていたが、浮腫みのため歩くことがままならない状態。
外出して子供さん達と自宅で過ごしたいと希望されていた。
何とか希望を叶えてあげたい！
浮腫療法に詳しい他病棟の看護師さんにコンサルしてもらいバンテージ（圧迫包帯）を始める。
患者さんは期待でいっぱいでこれでよくなると信じきっておられた。
期待に応えるべく、スタッフも頑張った。
慣れないバンテージを１回に１時間かけて、一日2回！
忙しい業務の中、良くなって欲しいと願いながら・・・
しかし、しかし・・・改善することはなく、痛みが出てきたため中止。
最後は足に触るだけでも痛がっておられた。
そして家に帰ることなく永眠される・・・
黒い液体は浮腫で溜まった組織間液、多分組織が壊死を起こして黒色の液体となったのであろう。
処置をしながら、どれだけ痛かったんだろう・・・と 胸が詰まる思いであった。
見よう見まねで行ったバンテージが、かえってこんなことを引き起こしていただなんて、想像もしていなかった。
知らないことは罪！
この時思い知らされた。
このことがきっかけで、学ぶ必要を感じた。浮腫をちゃんとした知識で手技で何とかしたいと真剣に思った。
今でも心が痛いが、